名古屋で宝を発見

 
しばらく前、用事があって名古屋に行った際、ON READINGという書店に行ってみた。以前、何かのリトルプレスを通販で買ったことがあって、ロゴと店名が印象に残っていた。

郊外のビルにあるその店に入ると、本やら何やらが所狭しと並んでいる。といってもドンキ式のごちゃごちゃではなく、モノは多いけれども機能的に整っている美しい台所のような感じだ。

入ったときにいた女性客2人がすぐに去って、客が自分一人になったから、勝手にいろいろと見ることができたのはよかった。

アート系の本にはそれほど興味はないから、店の半分くらいは関心の外になってしまうが、生活系?の本の棚には全然見たこともないような本がずらりと並んでいて、かなりじっくり見てしまった。

結局、朝永振一郎の『見える光、見えない光』(珠玉という言葉は彼のエッセイのためにある!)、長沢哲夫『足がある』(50年分の自選詩集)、石倉敏明『野生めぐり』(怪書『岩魚幻談』を彷彿とさせる恐ろしくも魅惑的な記録)を購入した。

どれも、アマゾンはもちろんのこと、地元のジュンク堂でも間違いなく出会えなかった本だ。すごい棚だったなあ、いやホント。

店の奥にはこれまた「スゲー!」という感じの昭和の本が並んでいたが、なんとなく人の家の本棚から無断拝借しているような感じがして、何も買えなかった。

あと、 素晴らしい笑顔と圧倒的な色彩が溢れていて、手にとってめくってみた瞬間に「これ買おう!」と即決した写真本があった。だが裏返して値札をチラリと見て、その価格に怖気づいてしまって結局買わず。そして店を出て地下鉄に乗ってから「やっぱり、あれは…」と後悔。『INDIA is #1 “boundless”』という本。(タイトルは家に戻ってから調べた)

名古屋は他に面白いことはあまりなかったけれど (サードウェーブコーヒーの有名店にも行ってみたが、まあ今ひとつ)、ON READINGのおかげで非常に愉しい記憶 (と本) が残った。

いまさらの追加情報: リアル書店賛歌のような記事のおまけとしてはいかがなものかと思いつつ。ジョーン・トリフソンの『つかめないもの』のKindle版が発売された。紙の本よりも安いです。無料サンプル読めます。こちら

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