次元ジャンプ

 
ダイレクトパスの本を訳している関係で、そこで扱われている概念について調べていて、ちょっと変なサイトに行き着いた。

https://www.reddit.com/r/DimensionalJumping/

dimensional jumpingというテーマの掲示板で、次元間ジャンプ、次元跳躍のような意味になるんだろうか。

その掲示板のモデレーターの人が、現実の本質を知るのに役立つ本として、ダグラス・ハーディングのHead Off Stress、ルパート・スパイラのPresence 1&2、グレッグ・グッドのThe Direct Pathを推薦していて、面白そうな人だなあと思った。

その人曰く、ダイレクトパスのふたりは現実の本質を知るところで止まっていて、その後のことを何も提示していないが、その先を示しているのがこの掲示板 (フォーラム?) だという。

「ダイレクトパスが指し示していることが了解されたら、その先も何もないはずだけどなあ」と思いながら、ちょっと興味をもって読んでみた。

そうしたら、要するによくある多次元宇宙論なのだが、次元のあいだを行き来できるテクニックをいくつか提示しているのが特色らしい。オリジナルと称しているけれども、そこは詳しくないからよくわからない。

そのうちのTwo Glasses Exercise (二つのコップのエクササイズ) については、やってみた人たちの興奮気味の報告がいくつかあって、結果が出るようではある。

でも、その辺の投稿をしばらく読んでいたら、なんとなく違和感が出てきて、気分が悪い感じになってしまった。江戸川乱歩の『鏡地獄』を読んだときの、空間がねじ曲がるような気味悪さを思い出した。何だったのだろう。

引き寄せと呼んでも、次元間ジャンプと呼んでも、まあやろうとしていることは同じで、結局は目の前にあることを退けている。その愛のなさが嫌なのかなと感じる。自覚なしに無間地獄に向かっているような、「見落とし感」も感じる。

ダグラス・ハーディングの方法やダイレクトパスをやってみて、それを薦めさえしている人が、どうしてそっち方面に行くのか、そこはよくわからない。なんか残念な気がした。

ちなみに、コップのエクササイズは僕はやっていないけれど、読んだところではたしかにNLP的な効果はありそうな気がする (それと同時に、NLP的な揺り戻しも怖い)。

訳の許可はもらっていないが、ざっと書くとこんな感じのもの。

==
◎ 指示にしたがって正確におこなうこと。
・変えたいと思っているのに自分があまり影響を及ぼせない状況をひとつ選ぶ。
・現状を明確に把握し、それから自分の望む状況を明確にする。
・コップをふたつ用意する。
・紙かラベルを2枚用意する。
・コップのひとつに水を満たす。
・1枚目のラベルに現状の要約を書き、水を満たしたコップに貼る。
・2枚目のラベルに望む状況の要約を書き、空のコップに貼る。
・コップふたつを目の前に置き、少しだけ落ち着いてから、自分の人生が1枚目の状況で満たされていること、2枚目に書いた望む状況が自分の人生で起こっていないことについて黙考する。
・準備ができたら、ひとつ目のコップの水をふたつ目のコップに注ぎながら、その音、感覚、水が移っていく様子にしっかり注意を向ける。
・気分を落ち着けて、ふたつのコップが新しい状態になっているのを見る。深呼吸をし、気持ちを楽にする。
・その水を飲み、望む変化を起こした満足感を味わう。
・ラベルを剥がし、コップを片づけ、あとは人生を続ける。
◎強調しておきたいことがある。結果は必ず出るから、このエクササイズをすると決めた場合は、これを真剣にとらえて、実現したときに本当に喜べる状況だけを選ぶこと。
==

言うまでもなく、実行する場合は自己責任で。恐怖新聞のような怖さを少し感じながらも、結局書いてしまった…。

目の前に今あることに対する愛のなさ、ということを言うなら、「これを解決したい!」という強い欲求があるとしたら、まさにそれが今ここにあることだとも言える。

ただ、その欲求にどう向き合うか、というところがまさに肝であって、テクニックによってその欲求を実現するという方向で向き合うのは、今の自分にはなんとなく美しくないように思える。

まあ、虫の毒液の痕を治すくらいのことならいいのかな、とは思いつつ。

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次元ジャンプ」への10件のフィードバック

  1. 何も起こっていないけど
    「何でも起こりうる」の部分を楽しみたい人用かしら?
    その後って何?という部分だけがまだ???です
    ただ何でもアリなその自由さには愛を感じます

  2. 恐怖新聞、懐かしいですね。
    少年だった頃に読んだときの、あの何とも言えない恐怖感が甦ってきました。
    あの頃はあれですっごくリアリティあったんだけどなぁ。
    確かに次元が変わるとか、宇宙のなんちゃらには同じような感覚を覚えていて。
    そうかぁ、「恐怖新聞」感覚ですね。

  3. ヒロさん、こんにちは。

    ボクは多次元を行き来するとか聞いただけで、聞く耳シャッターが降りてしまうほどの次元アレルギーなのですが(笑)。

    以前なら引き寄せと同じようにロマンを感じたかもしれませんが、
    なんでも自分の思い通りにはいかないということが身に沁みてきた今では、こういう実現系?の話はまったく興味が失せてしまいました。これはボクの観念ですが、他次元とか平行現実というものはヒロさんが言うように目の前にある大事なものを見落としていて、それを素通りしてしまい、欲求が続く限りどこまでも枝分かれしていくというか、終わりがないような虚無さを憶えてしまいボク的には嫌いです。

    前置きが長くなりましたが、そういうわけでボクも、なおさら何でそっちに行くのよっ!とすごく残念に思いました。

    しかし、その先があるなんてすごい発想ですね。ダイレクトパスの先生にこのようなことをどう思うのか聞いてみたい気もしますが、きっと先生からは「存在(意識)がただ遊んでいるだけ」なんで言われてしまうのでしょうかね(笑)。

    もしこれがボクに起こるとしたら本当にまっぴらごめんって感じですけど(笑)

    興奮して長文になりました(汗)。ダイレクトパスの本を翻訳されているのですね。グレッグ・グッドさんのものですか?
    とても楽しみにしています!

  4. tetsuyaさん、こんにちは。そこまで強烈なアレルギーというのもすごい話ですが、残念というのか、もったいないというのか、そういうのは僕も感じます。

    「その先」は当然あっていいんだとは思います。ただ、これが踏み台のようなものだと考えているとしたら、それはずいぶん外している気がします。道具にはなりえないというか。非二元的なセラピーという言葉に対するむずむず感と同じなのかもしれません。

    訳している本は、The Direct Pathです。tetsuyaさんのような熟達者に読まれると思うと、気合いが入ります。言葉の使い方が面白い部分もある本なので、そこを殺さないように気をつけながら進めています。

    どうもありがとうございます。

  5. こんにちは
    「NLP的な揺り戻し」ってどんなことなのだろう?
    テクニックを使って何かを得ると、それなりの代償があるのかな?

  6. takeoさん、こんにちは。恐怖新聞が窓から入ってくるときの感じはトラウマになってます(笑)

    秋映さん、深い意味はありません。そういうテク的なものが簡単に効いてしまうこと自体が、ちょっとどうなのかなという気はしています。そういうかたちの変化を求めていること自体が、すでにつぎの何かの準備になっているような。

  7. 「ダイレクトパスのふたりは現実の本質を知るところで止まっていて、その後のことを何も提示していない」
    全体の基本構造は、ダイレクトパスでいいと思います。
    その後の次元ジャンプのためにもとりあえず解放は必要だと思います。

  8. はじめまして、ヒロさんが翻訳されたものをいくつか読みました、とても素晴らしかったです!ありがとうございました。
    こちらの記事はそもそも次元とか存在しないんじゃないかな?というのが僕の理解ですが、とてもおもしろそうなのであとでやってみます(笑)
    そういえば最近自分が読んだneville goddardとかの引き寄せの法則の古典は非二元そのまんまでびっくりしました。ヒロさんはご存知かもしれませんが、power of awarenessとかat your commandがオススメです。ギラギラの書名になってますが日本語訳も出てますw

  9. メイツさん、こんにちは。彼らが何を次元と呼んでいるのかわかりませんが、いまあること以外の何かを想定しているのは明らかで、その「お留守状態」はダイレクトパスによる認識とはまったく相容れない感じがします。ゲームとしてはこのコップの方法は面白いのかもしれませんが、ジャンプ前の記憶が残っている時点で全然ジャンプじゃないじゃんという気がします。

    goddardという人は聞いたことがありませんが、僕はひどい引き寄せアレルギーなのですみません。

  10. ご返信有り難うございます。今ある事といいますが、僕はそもそも、「事」が存在しないんじゃないかなと思います。
    また素晴らしい翻訳本の方楽しみにしておりますm(_ _)m

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