『気づきの視点に立ってみたらどうなるんだろう?』発売

 
翻訳させてもらった本が発売される。

気づきの視点に立ってみたらどうなるんだろう?

気づきの視点に立ってみたらどうなるんだろう?―ダイレクトパスの基本と対話
著者: グレッグ・グッド
出版社: ナチュラルスピリット
発売日: 2014年5月20日
価格: 1,500円+税
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原書は、このブログでも何度か触れている Standing As Awareness。発売済みの他の本よりも前にじつは訳していた。でも、訳の出来がひどかったせいでしばらく棚上げになっていた。全体的にやり直して、根気強く編集してもらって、ようやく本のかたちになったもの。

そのあいだにいろいろな表現に触れたことで、誤読していたところに気づいたりもしたから、結果的には良かった。

ダイレクトパスの入門書だが、その一言では括れない本。ダイレクトパスって何?という好奇心を満たしてくれるのは間違いないが、それ以上の破壊力がある (あれ? 破壊できるものなんか何もなかったのかぁ、といういつものオチだけど) 。

個人的には、ルパートなどのミーティングやリトリートで何回聞いてもわからなかった点が、この本にある実験をしたり対話のパートを何度か読んだりして初めて腑に落ちたという、ありがたい本でもある。(単なるタイミングの話かもしれないが)

スピリチュアル本のコーナーに置かれることになるはずだけれども、いわゆるスピリチュアルな感じはそれほどない。何かの境地を求めるというよりも、経験とは何か?という側面を攻める本だから、どちらかと言えば哲学に近い雰囲気もある。

ただし、ダイレクトパスが示すところをグレッグが認識したときのストーリーなんかも登場するし、対話篇では「悟り」にまつわる誤解を丁寧に徹底的に解いていたりするから、いわゆる悟り系、目覚め系が好きな人でも面白く読めるはず。

それと、ダイレクトパスならではの実験もいくつか登場する。『わかっちゃった人たち』を読んで、「方法が全然書かれてないじゃん」と不満を感じた人にはいいかもしれない。(著者のグレッグは、「方法なんて必要ないし、そもそも今ここしかないのに方法を使ってどこに行けるって言うんだい?」 というような決まり文句を繰り返すタイプではない)

対話のパートが始まる前の最初の三章は、けっこう堅い印象が強い。何かの講座のように感じて眠くなる人もいるだろうと思う。そういう場合は、読みやすい対話の方を先に読むと楽しめるはず。

もちろん、サッカーのパスの本ではありません。攻撃力はあるけど。

= 目次 =
 気づきの視点に立つには
 気づきと恋に落ちる
 観照─その定着から崩壊まで
〔対話〕
 ダイレクトパス
 あなたの経験
 化学研究者の来訪
 では、どう話すべきか
 意識は非二元的か
 物質は探究の妨げになる?
 自分とは何か
 悟りを経験したいのはなぜか
 サットサンで悟れなかった理由
 悟りの社会的イメージ
 探究は分離感を強めるか
 「悟り」の物語
 気づきに対する執着
===

関連記事:
ダイレクトパス グレッグ・グッドのインタビュー
グレッグ・グッドのインタビュー 1 / 2 / 3 / 4

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『気づきの視点に立ってみたらどうなるんだろう?』発売」への21件のフィードバック

  1. ルーパートさんの本と併せて楽しみにしてたいた本命の本!まだかまだかと待ってました!
    ルーパート・スパイラさんの本は語り口というか、穏やかな雰囲気が好きなのですが、何故か読み進めるのが遅いです。好きな本なのにこれは珍しいです。自分のなかの何か(エゴと思ってるもの⁇)が親にバレてるのに見つからないよう逃げ回る感じか?ダイレクトパス楽しみです。
    あと、ハーディングのように具体的方法を提示してくれるのは誠実さを感じます。

  2. ヒロさん、こんにちは。
    早速予約注文させて頂きました。
    ブログも引き続き楽しみにしております☆

  3. ヒロさん、こんにちは。
    心待ちにしておりました(笑)。ボク的には疑問を聞きにいけるような本物さを感じる非二元の先生が日本にはいらっしゃらないので(知らないだけかもしれませんが)このダイレクトパスの本が本当に楽しみです。グレッグの脳と気づきという記事も読んだのですがその最後にある実験がとても新鮮で面白かったです。一瞬、知覚がフワッと変わったようで変わらなかったのですが(笑)、この本の中にある実験も楽しみにしています。

  4. ヒロさん、こんにちは!!お久しぶりです。ダイレクトパスの本を翻訳されていたのですね。私は覚醒体験後、覚醒を深めるために師が必要だと痛感していたので、ルパートさんのリトリートの参加を考えていたのですが、私の英語力じゃ50%ぐらいしか理解できないだろう・・・なと思っていて・・・。昨日も友人や私のカウンセリングの師(イギリス在住)とダイレクトパスのことを話していたのです。私にとっては救いの本かもしれません。もう早速注文です。本当にありがとうございます。

  5. TKさん、こんにちは。どうもありがとうございます。

    tetsuyaさん、コメントありがとうございます。グレッグの本を読んでいると、いつもtetsuyaさんがされているような「自分で確かめる」ということ以外には答えはありようがないんだろうな、と感じます。ハーディングやアートマナンダはその意味では先生というよりもインストラクターあるいはガイドとしてとらえたほうがいいのかもしれませんね。少なくともグレッグは「先生!」とか言われて得意になっているタイプではなさそうです。

    中村さん、こんにちは。

    この本が助けになるかどうかはわかりませんが、「目覚めを深める」という点については、楽になることもあるのかなと思います (正面から攻めるわけではありませんが) 。こういうことは言葉を超えたものではあるんでしょうけれども、文化的、社会的な誤解や信念も絡んでくることなので、自分が属する文化、言語の人がいると助かるという側面はたしかにありそうですね。

  6. ヒロさん、こんにちは。

    価値ある翻訳をありがとうございました。

    ヒロさんが翻訳されたというだけで、よく知らずに手に取ったのですが、おっしゃるとうりの素晴らしい破壊力でした。

    何かが分かったというわけではないのですが。

    明晰さに惹かれたクリシュナムルティも、そっくりだなと私には思えたルパートも、よく見てごらん、中心はないよ、独立した主体なんて見つからないよ、と言っているのは分かるのですが、なぜか、もやもやしたベールに
    隔てられてるような、もったいぶってるねと言いたくなるような、なにかすっきりしないものを感じてました。

    グレッグの表現は実に簡単で、何がすごいのかよく分かりませんが、ただ想像もしなかったほどすっきりしました。 もやもやが消えました。 

    錯覚だったのかなと思って、他の人の表現を読み返しましたが、やっぱり、グレッグは明快さは異質に感じます。 
    好みの問題なんでしょうか。

    クリシュナムルティの問いを追いかけて迷路に入りこんで、さまよって、グレッグが出口で答え合わせ、正解、だったらいいんですが。 

    とりあえず今は妙にすっきりしてます。
    良い本でした。
    ありがとうございました。

    そういえば、ヒロさんはこの本を入門書と書いておられますね。 これが入門書とは不思議です。

  7. Mamaさん、本の感想をどうもありがとうございます。

    それぞれのひっかかりどころに適したツールがあるということだろうと思います。孫の手、耳かき、お灸、という感じで。

    グレッグの場合は、いわゆるスピリチュアルの余計な荷物もないし、隠された意図とか無自覚に抱えている信念のようなものも多分全然ないので、伝わるところにはすっきり伝わるという面があるのではないでしょうか。そういうところにいちいちひっかかる僕のようなタイプにとっては貴重な存在です。

    とりあえず、もやもやが消えてよかったですね。こういう本を訳させてもらって幸せです。

    「入門書」というのは、主にこの本の最初の三章の概説部分を念頭に置いてそう呼びました。対話の部分は決定版と言っていいものだと思います。ダイレクトパスの説明、特に観照の崩壊の部分については、グレッグがこれの後に出しているダイレクトパスの実践ガイドがすごく詳しいので、それとの比較でこちらを「入門書」と呼んだ感じです。

    それと、実践ガイドの方はちょっと平板さを感じるので、楽しんで読める本という意味でもこれは入門書と言っていいのかなと思います。

    それから、この次にナチュラルスピリットから出る予定になっているJ・ジェニファー・マシューズの本も、ダイレクトパスではないですがグレッグと似た鮮やかさとユーモアがあって、ストライクゾーンに入りそうな気がします。すでにすっきりしている人にまだ宣伝かよ!という感じですが。

  8. 本日の日経の広告欄、ど真ん中にヒロさんのお名前が!!!
    皆さん宣伝いたしましょう!

  9. こんばんは。
    新刊 面白かったです。
    ビー玉の件は爆笑しました。
    次回も楽しみにしてます。

  10. ヒロさん はじめまして。

    今回の御本にめぐりあえましたこと、嬉しい気持ちでいっぱいです。
    何か言葉にしてお伝えしたい、と思いコメントさせていただきました。

    グレック氏の言葉が日本語になっても
    その全体の香りというのでしょうか、素直に伝わってくるのです。
    読後の呼吸はこれまでになく穏やかです。
    どうもありがとうございます。

  11. しゅーさん、こんにちは。どうもありがとうございます。買ってから最後のページまでパラパラめくって見当たらないので「山梨版には無いのかな。東京本社版だけかな」と思って机に放ったら、小さいながらも1面にありました。容疑者ではない新聞初登場で良かったです。

    具志堅さん、こんにちは。ありがとうございます。ビー玉の別バージョンで、人間スライスという対話もあるんですが、ビー玉は見事でしたね。

    るりさん、こんにちは、はじめまして。コメントどうもありがとうございます。彼の表現は明らかに個性的な香りがありますね。ある種のぶっきらぼうさもありますが、信頼とユーモアと新鮮さの感覚が僕には好ましいです。

  12. ヒロさんの訳書新刊ということで、さっそく購入してきました!

    それにしてもグレッグ・グッドが言う、気づきにともなう“甘美さ”と、フランク・キンズローの言う、QEにおける“ユーフィーリング”って、すごく重なる感じがします。
    (ここ数日「気づきの視点に立ってみたら~」と「クォンタム・リヴィングの秘密」を並行して読んでいるもので……)

    いつも素晴らしい訳をありがとうございます!

  13. ryuto taonさん、こんにちは。本を読んでいただいてありがとうございます。

    「甘美さ」とユーフィーリング、言われてみれば本当にそうですね。気がついていませんでした。今訳している本では「気楽さ」という言葉がキーワードになっているんですが、それもすべての根底にある気楽さということで、甘美さやユーフィーリングと共通している気がしてきました。

    訳に役立ちそうです。ありがとうございます。

  14. はじめまして。
    私はグレッグの言っている気づきとユーフィーリングは違うものだと理解していました。グレッグは全てが気づきでそれを比喩として甘美だとか光輝くと言っており、ユーフィーリングは状態としての感覚を表現しているのだという感じに。
    そこはどうなんでしょうか?
    また気づきの根底に甘美さとか気楽さというものは本当にあるんでしょうか?
    例えば痛いも気づきですよね?痛い時は痛いしかないのですが…

  15. ミーさん、はじめまして。

    こういう表現は言葉のあや、もしくは詩のようなものだと僕は思っています。詩に正解はありません。ですが、「ああ、それわかるなあ」という共感や、「そういう見方もあるのか」という発見はあると思います。

    気づきは性質をもたないもの(性質を見る側)とされています。ですから、ユーフィーリングにしても甘美さにしても、気づきとは関係ないはずです。ある人に恋をして、その人のことを考えると胸がキュンとしたとしても、その人自体に「キュン」という性質があるわけではありません。気づきについても、ふだんは気づきの内容だけに目がいっていますが、気づいているというそのこと自体に注意を向け直すと、そこで何らかの感覚を感じるかもしれません。

    と、理屈はいくらでもこねられますが、グレッグやQEが示しているのは、もっともらしく聞こえる表現方法ではなくて、その経験なんだろうと思います。それがグレッグの言う「恋に落ちる」ことなんじゃないかと。

  16. ヒロさん、お返事ありがとうございます。

    言葉のあや、詩。。。そうですか。確かに言葉には限界があると思いますが、、、
    私はグレッグさんとフランクさんの言っていることにとても差があると思うのです。
    そういうことをあやふやにして、さも知ったような気になっていてよいのでしょうか?

    気づきについても「気づいているというそのこと自体に意識を向ける」ということもそうした時に感じるものも気づきの内容というか単に思考の一形態なんじゃないかと思うんですが、、、?

    おっしゃる通り理屈を知っても全然スッキリしません。いろいろやっていい気分になったり、これでいいんだと思っても結局納得いきません。そういうのもまた全体性の現れだとか、できることは何もないとかって自分を言い聞かせてもどこか嘘があるんです。 自分で探求を終えたことにして気にならないふりをしてコーヒーの味を楽しもうとしてもやっぱり無理があるんです。
    自分を騙せないんです。

    ヒロさんはそういうことはありませんか?
    もう探求は終えられたのですか?

  17. ミーさん、探求はいつか終わるものだという前提は疑ってもいいのかなとは思います。疑えと言っているわけではありません。終わったという認識と幸せにずっと同一化していられる人も中にはいるとは思いますので。

    僕自身は「探求が終わった」とか思ったことはないです。

    「探求なんてどうやったらありえるんだよ!」とすっかり明確になる瞬間もごくたまにはありますが、「正解」をめぐる理屈に夢中になったり、メールで舞い込んだ「自分不在体験談」をうらやましく思ったりすることも多いです。「でも、自分はそのストーリーではなくそれを見ている側だ」などとわかったふりをしようとしても、おっしゃるとおりで、うまくいきません。

    ただ、そういう右往左往というか浮き沈みのことをいつかは終わるべきものだとして見る感じはあまり起こりません。表現が難しいですが。

  18. 探求が終わるという前提、、、確かにそうで私も以前考えたことがありました。
    しかし、そうすると探求が終わるということを余計神秘的に扱っていると思ったんです。視神経がダメになれば目が見えなくなるように、探求や分離感の消滅ということもある種身体的な変化としてハッキリ終るんじゃないかと今は思ってます。

    私の周りで終えられた方は皆、最終的にはどうしても突然ハッキリする体験を経ないとダメだというようなことを言っているので余計そういう風に感じるのかもしれません。まあなにより私自身がそれを求めているのでしょうが。

    今回はいろいろ答えてくださってありがとうございました。

  19. ヒロさん、こんにちは!
    「気づきの視点に立ってみたらどうなるんだろう?」、ようやく読み終わりました笑
    どんだけ読むのに時間かかってるんだ!と自分でも笑ってしまいますが、各章腑に落ちるまで実験し、それでもわからない所は読書の得意なパートナーに哲学書だと言って解説してもらいました笑

    印象としてはダグラスハーディングの実験をより深く突き詰めていると感じました。
    特に思考、記憶についての実験では「今この瞬間」の本当の意味を知ったと感じます。
    現段階では、まだまだ私という足場があるように感じますが、何度もダイレクトパスの実験を続けていこうと思います。

    面白いことに解説してもらったパートナーの世界への認識が変わりつつあります笑
    そういった意味でも、とても良い本にめぐりあえたと感じました。
    次の翻訳も楽しみにしてますのでよろしくお願いします!
    いつもありがとうございます。

  20. TKさん、こんにちは。

    それほど丁寧に読んでいただけるとは、訳した者としては望外の喜びです。著者にも伝えてみたいと思います。

    パートナーさんのことも面白いですね。僕は家族からは「また変なこと言ってる」で片付けられていますが(笑) 。

    追記: いただいたコメントを訳してグレッグに送りましたら、「Thank you very much!!」といういつもながら簡潔な返事がかえってきました。

  21. 私のコメントを訳してくださった上に、グレッグさんに送って頂けるとは…
    本当に嬉しいです!!
    ヒロさん、グレッグさん、ありがとうございます!!

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