スタディグループのすすめ アジャシャンティ

 
アジャシャンティが、The Way of Liberation – A Practical Guide to Spiritual Enlightenment (解放の道 – 悟りへの実践ガイド) という本を出した。

本と言っても今のところはeブックで、無料で配布されている (配布ページはこちら。Free Ebook Downloadのところからダウンロード可) 。2013年の1月に通常の本の形で出版されるらしい。(追記: 『自由への道―スピリチュアルな悟りへの実践ガイド』という書名で邦訳が2014年5月23日発売)

僕などはタイトルを見て「悟りに実践ガイドなんてあるかよ!」とすぐに反応してしまうが、本文を読むとこんなことが書いてあった (和訳は自分)。

「実は、悟りへの道などというものはない。それは、悟りはあらゆるとき、あらゆる場所にいつでもあるという単純な理由からだ。あなたにできるのは、あらゆる幻想をすべて取り除くということだ。特に重要なのは、自分がもっとも価値を置いている幻想や、最大の安心をもたらしている幻想を取り払うということだ。それは、そうした幻想が〈実在〉についてのあなたの知覚を曇らせるからだ。幻想にしがみつくのをあきらめて、ありのままの現実に抵抗するのをやめると、〈実在〉は突然姿を見せるだろう」

道はないけれどもできることはあるのだ、というのは難しいところだが、ともかくアジャシャンティは「道はない (だから何もしない) 」というエゴの声に耳を貸さないという姿勢で一貫している。

70ページほどの小さな本だ。だが、かなり詰まっている。

興味深いと思ったのは、スタディーグループに関する部分だ。この本に書かれていることを実践するために、読者のグループを作ることをアジャシャンティはすすめている。そして、以下のようなガイドラインを提示している (和訳は自分)。

==以下、引用==

スタディグループの形式について

スタディグループは誰でも始めることができ、形式はそれぞれの自由だ。『解放の道』スタディグループは、アジャシャンティやオープンゲートサンガ (訳注: アジャシャンティの教えを提供する団体) からは独立したものとして自主的に運営される。ただし、毎回のミーティングの間に『解放の道』の教えのなかのひとつの部分を選び、その次のミーティングはそれを中心にしたものにするということをすすめたい。それから、ミーティングでは静かな瞑想の時間をとること (ミーティングの最初が好ましい) 、そのミーテングのために選ばれた教えについて話し合うこともすすめたい。

ガイドライン

つぎに示すのは『解放の道』スタディグループを実践するうえでのガイドラインだ。このガイドラインは、参加者相互の開かれた態度、思いやり、支えあいがグループで表現されることを意図したものだ。

1. スタディグループは、安全で思いやりのある環境でなければならない。その環境のなかで、『解放の道』の教えを探究し、共有し、実践する。

2. スタディグループは無料でなければならない。有料の場所を借りる場合については例外とする。

3. 誰も先生として行動してはいけない。またグループを支配しようとしてはいけない。

4. 参加者が自分の経験をシェアしているとき、シェアされていることを評価しても批判してもいけない。求められた場合にだけ、自分の経験にもとづいて語れることをフィードバックすること。先生になろうとしてはいけない。

5. スタディグループのミーティングに初めて参加する人には、このガイドラインを手渡すこと。もしグループがこのガイドラインに従わないかたちで運営されている場合は、参加するのを止めるか、自分で新たにグループをつくるとよい。

==引用は以上==

以前、SANDカンファレンスでコミュニティという感覚を強く感じたということを書いたことがある。そのとき、そのような互助会的な環境に安住することで探求が横道に逸れることもあるのでは、という趣旨のコメントをもらった。

そのときは確かにそうだなと思った。

だが、逆にそれを否定しすぎることも、他の人に表れる自分の姿というものを見る機会を減らすことにもなるのかなという気が今はしている。結局、アジャシャンティも繰り返し言っているように、正直さがポイントなんだろうと思う。

自分がそこに何を求めているのか、その場 (あるいはその先生、その教え、その行動パターン) がなかったら自分はどう感じるのか、ということに正直でいることで、どちらがいいのかという迷いはなくなる気もする。

それはともかく、このような本を無料で配布し、自主的なスタディグループの運営を促すというあり方には、爽やかなものを感じる。

ちなみに、スタディグループをつくったらその存在を登録するようになっているようで、こんなページに一覧がある。アメリカ以外にも、オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポルトガル、ルーマニア、南アフリカ、スペイン、スウェーデン、英国と、いろいろな国で始まっている。

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