SANDカンファレンス2011 その4

 
SANDカンファレンス最終日も、前夜の風邪薬のせいで寝坊をしてしまい、朝のセッションを逃しました。

朝食

朝一番にルパートに会って一言二言交わした後、サンフランシスコエリアに住んでいるご婦人と一緒に食事をとりました。環境、文学と詩、量子力学など、多岐に渡る興味を持って活発に活動している彼女の瞳は、かなりキラキラしていて、60代後半以上に見えるのに、精神年齢は自分よりだいぶ若いなあ、と感動しました。

考えてみれば、2009年に寺山心一翁氏に出会って以来、フィンドホーンや他のところでも、輝いている60代、70代以上の人たちから沢山の刺激を受けています。ロジャー・リンデンは60代半ば、トニー・パーソンズは70代後半、先日アイルランドで会ったアメリカ人の素敵な女性は80代半ばです。

そういう人たちが若い世代と自由に楽しく交わっているのはいいなあと、単純に思います。

チャック・ヒリック

Chuck Hilligという名前は、昨年のSANDでも目にしていましたが、今回初めて話を聞いてみました。

彼のDVD『Living in the WOW』を短縮バージョンにして紹介していて、内容は非二元のことを笑いを交えてシンプルな言葉で畳みかけるものでした。

チャックの言葉を聞いていると、以前に何度か「あ、あれ??」と一瞬感じたことのある不思議な感覚が蘇ってきて、この時間は相当楽しいものでした。

話が終わった後、隣の女性が「今の話、何を意味してるのかしら?私の人生に意味がないなんてありえないし、そんなことを言って、何が楽しいんでしょうね」と混乱した様子で話しかけてきました。そう感じる人がなぜそもそもここにいるんだろう、というのが不思議でした。

リック・リンチツ

Rick Linchitzは、アメリカ人の医者で、同時に非二元のメッセージを伝える人でもあります。地元とドイツ以外ではミーティングをしたことがなく、今回のような大きな場は初めてと語っていました。

いかにも医者という感じの外見ですが、話し始めると、悟った人特有のリラックスした感じと、何も欲していない爽やかな雰囲気が印象的でした。

自身が肺がん経験者ということもあって、癌患者の参加者から「覚醒したら癌は治るのか?」という質問が出ていました。

「覚醒と病気は直接の関係はない。場合によっては悪化することもありえるだろう。ただし、そのように現象は続くが、その現象が「私」に属するという信念は消えているということが違いだ」というのが彼の答えでした。

13年前に発覚したリック自身の肺がんは完全には消えていないということですが、それについて何も憂いていないというのは、傍から見ていても明らかでした。

ウンマニ

通常の彼女のミーティングとは違う大会場で、いつものホットシート形式を「実演」していました。

100人以上が見ていると勝手が違うのではないかと思いましたが、実際には普通にいつも通り進めていて、それはそれで面白かったです。

ケニー・ジョンソン

37回逮捕され、延べ21年間を牢獄で過ごしたKenny Johnsonは、昨年に続いての登場でした。囚人のときにガンガジの訪問を受けて覚醒した人で、今回はひたすら愛と恩寵について、独特の語り口で話してくれました。

黒人のリズムで話されると、話していることの半分くらいしか理解できなかったのですが、会場に満ちる愛のバイブレーションのために、ティッシュで涙を拭う人の姿があちこちで見られました。

グルに明け渡すということがメインになっているという意味では、今回のカンファレンスの教師陣の中では異色と言えるかもしれません。

ガンガジ

SANDカンファレンスは今年で三回目の開催で、一回目の「目玉」がエックハルト・トーレ、二回目がアジャシャンティ、そして今回はガンガジでした。

ケニーによる静かな紹介の後、ガンガジはゆっくり静かに登壇し、ゆっくり静かに語り始めました。

そのうちに、何か自分が溶けてしまうような感覚をおぼえ、そこですぐ「おっとっと」と抵抗が入るのを眺めていました。結局、この溶けることへの抵抗、その溶け方を「自分」のやり方でコントロールしたいという欲求が、自分の存在そのものなのかなあという感じがしていました。

話の内容はそんなことであまり覚えていませんが、最後にガンガジが「5分間、瞑想しなくてもいいので、沈黙の時間を持ちましょう」と呼びかけ、それが終わると静かに彼女は会場を去っていきました。

後に残ったのは、数百人の会場にいるとは思えない静寂と、なんとも言えない優しさでした。

夕食

前日までのセルフ式レストランとは場所を変えて、ホテルの宴会場で、サーブしてもらう形式でのクロージング・ディナーとなりました。

ルパートに誘われて同じテーブルにつくと、サンフランシスコ・ベイエリアでOpen Circleという集いを主催している人と隣の席になり、彼からいろいろな話を聞かせてもらいました。

数十人の覚醒した先生たちを数年の間に呼んで直接話を聞いた人というのも、世界におそらく何人もいないはずで、その意味では相当貴重な洞察をシェアしてもらいました。

内輪話的なこともあるので詳しい内容は書きませんが、いわゆる伝統宗教や禅と比較すると、この現代アドヴァイタ、現代ノンデュアリティのシーンは、実際に覚醒してしまった人にとっては相当な助けになっているんだなということは分かりました。

西海岸地域での話ですが、意図せずに、あるいは修行という文脈の外で覚醒した人が医者や教会や禅センターや宗教教団にアドバイスを求めた場合、多くのケースで混乱が続くことになっているということです。(中には誤診による投薬・入院などの例も)

そういう人に何が起こっているのか理解し、適切なアドバイスを与えることができるガイド的な存在に、簡単にアクセスできるというのは、ありがたいことなのだろうと感じます。

ということで、2011年のSANDカンファレンスは幕を閉じました。

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SANDカンファレンス2011 その4」への2件のフィードバック

  1. カンファレンスの報告、本当に楽しく読ませていただきました。
    ところどころで、じーんと涙が出たりしました。

    以前は、いろいろな人がいろいろな事をいうのに混乱したり、自我の好き嫌いの反応が出たりしましたが、最近はnon-dualityというものに辿り着いた人たち(というと変な表現ですけども)に共通する自由さとか、明快さ、愛、静けさそんなものを感じるだけで、にこっとしてしまうような、そういう反応があります。

    フランシス・ルシールの「唯一大切なのは愛だ」というの、最高ですね。

    今後も記事を楽しみにしています。

  2. りょうこさん、ありがとうございます。

    共通する自由さや愛というのは本当に僕も感じます。正解を探そうとするのではなく、正解を探そうとしているのは誰かという方向への注意の転換が起こっていると、なぜか、笑いや自由や驚きや愛があることに気づきます。カンファレンスはそんな雰囲気に溢れていました。

    それと、インターネットの役割というのが今回のカンファレンスで何度か語られていたのですが、そうしたものを自然に活用する自由さも素敵だなと思いました。

    フランシスについては、その後何人かの参加者と「どうだった、あれ?」という感じで話したのですが、「彼はしゃべるとややこしくて回りくどいから避けていたけど、あれは本当に素晴らしかった」と言っている人がいて、笑いました。

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