背面

 
この一ヶ月ほどの間に、人間の背面と認識との関係についての情報が何度も入ってきました。

まず、W先生のお話会です。

明晰な理解を得るには?という質問に対する答えだったと思いますが、人間の主な感覚器官は身体の前面についているが、逆に頭頂部から肩甲骨にかけての背中側を意識することで、日常の意識から離れた視点を獲得することが容易になるというアドバイスをしていました。

このことについては、以前にも、思考に囚われた状態から自由になるには、目線を目より下ではなく上に向けるとよいというアドバイスと一緒に、後背部から後ろ上方に広がる空間を意識するといい、ということを言われていたことを思い出しました。

そして、大阪での中野真作さんのお話会でも、多少ニュアンスは異なるのかもしれませんが、思考と一体化した状態から自由になりやすい方法として、自分の頭よりもちょっと後ろの空間から見ている感じをイメージするという提案がありました。

さらに、最近読み直していた『過去にも未来にもとらわれない生き方』(ステファン・ボディアン著)にも、以下のような文章があることに気づきました。

ジーン・クライン(原文ママ)は、時々弟子に「あなたの後ろに自分を見つけるように」にアドヴァイスしました。普通、人は額のあたり、新皮質あたりに自分がいると考えています。このようにすることで、アイデンティティは、思考する心、自己イメージ、個人的な人格から、あなたの後ろの、目覚めた、すべてに気づいているスペースにアイデンティティをシフトします。スペースは、そこからあなたの目を通して世界を見ているのです。

もちろんこれは第一歩にすぎないようで、その後こうした場所を超えた遍在の自己というテーマが出てくるわけですが、普通人は無意識に身体前面と同一化してしまっているということを意識することがステップになるのかもしれません。

ロジャー・リンデンも、身体における緊張と思考の関係について語っていたときに、身体の前面がアイデンティティと分かちがたく結びついているということを話していました。

そして、思い出したのですが、一度こんな体験がありました。

家族で数年前に参加したある野外イベントで、両耳に手をあてて、その時に手のひらを背面に向けて開けて、周辺の音を聴いてみるというゲームをしました。

すると、普通に聴いているときには全く聞こえなかった後方の音がいろいろと聞こえてきて、空間感覚が全く変わり、何か別の生き物になったかのような感じがして、すごくハマってしまいました。

背面に秘密があるというよりも、前面への偏向しすぎに問題があるということだと思いますが、日常的なアイデンティティへの囚われからの解放という意味では面白いポイントだなと思います。

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背面」への1件のフィードバック

  1. 瞑想するときに、
    脳をクイッと斜め後ろに引き上げる(本当はそんなんできないけど感覚として)、
    と、思考モードから離れやすいって感覚があって、
    こんなん人に言っても伝わらないだろうなーと思ってたのですが、案外メジャーなテクだったのですね。

    いやー、ほんと良いサイトです
    お仕事そっちのけで小休憩のたびに記事よんじゃいます(笑)

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