ルパート・スパイラのリトリート (4)

リトリート3日目の朝は、いつもよく見る夢から醒めて始まりました。

ここ数年の間、月に1〜2回は見続けている嫌な感じの夢ですが、起きたとき、それに一区切りついたような気がしました。

これまで、起きるたびに「なぜこの夢が繰り返されるのだろう」と疑問に思い、一生懸命考えていたのですが、この朝起きたとき、「何も深い意味はないんだ」という感じを受けたのです。

朝起きたときにいつも同じ自分に戻ってくる(と感じる)のと同じように、夢の中でも単に似たようなところに戻る傾向があるという、それだけの話なのかなという感じです。

なにか、憑き物がとれたような印象でした。

朝のヨガの後、この日も昼のミーティングがありました。こんな感じのことが語られました。

  • 過去と未来は思考の中にある。思考は役にたつのは確かだが、それは現実ではない。現在は過去と未来のサンドイッチの間に挟まっているわけではなく、それは永遠で時間を超越したもの。
  • (クリスチャンとしての信仰と非二元のリアリティというものをどう両立できるのか分からない、という質問に対し、しばし沈黙した後)無理にその二つをお見合い結婚させる必要はない。自然とその二つは調和してくる。まずは新しい理解のための新しいスペースを少しでいいから作ってみるといい。あとは自然に任せるだけでいい。
  • (日常生活と非二元の理解を整合させるには、という質問に対し)日々の行動と非二元の理解の整合を考える必要はない。自然とそれはなされる。
  • マーヤを消すことはできない。マーヤにとらわれる無知がなければいいということ。

こういう話を聞きながら、これほど分かったようで全然分からない話を熱心に毎日聞き続けるというのも正気の沙汰ではないかもなあ、とどこかで感じながらも、聞くのを止められない自分がいました。

昼食時、ベイエリアに住む男性参加者3人と話をしました。それぞれ探求を続けてきた話を聞くのは面白くもありましたが、探求が相当長い間続いているということを聞いていると、探求の残酷さを感じると同時に、それが特定の肉体・マインドをそこまで強くつかまえているという現実に面白みも感じました。

夜のセッションではこんなことが語られました。

  • 真の帰依は、来ては去る存在が、来ては去る存在に対して行うものではない。つまり、人間が人間や神々に対して行うものではない。最高の帰依とは、真の自己による真の自己に対するものである。
  • 話を聞いている途中で思考が止まらなくなりそちらに持って行かれたり、または眠くなったりするかもしれないが、それは問題ない。全部を聞いていなくても、必要なことはきちんと入ってくる。自分も、師のフランシスの話を聞いているとき、あるときは最前列で齧りつくようにして聞き、別のときは顔も見えないような最後列でほとんど考えにふけっていた。でも必要なことが起こっていたと今では分かる。
  • (覚醒体験をした人の質問に対し)探求が終わるまでのプロセスとか方法とか、そういったことを求めるのではなく、自分が何をしたいかという単純なところを見て、それを実際にやってみるのが好ましい。それが全くスピリチュアルなことに感じられないとしても、自分がしたいことであればやってみるのがいい。
  • (ラフターヨガが如何に精神面での助けになったかという体験をシェアした人に対し)セルフヘルプ(自己啓発、自己改善)のようなものは無益だとは言わないが、ポイントが違うかもしれない。非二元について語られるこうした場は、どちらかというとそうしたことをさんざん試してみた結果として、人が最後に向かうところだ。
  • 完璧に非二元的に正しそうな言葉を話せたとしても、その理解が二元的なものであれば、その言葉によって伝わるのは二元性であり、逆に特定のセラピーを推奨するといった一見したところ二元的な言葉であっても、それが非二元の理解に基づく場所から発せられるものであれば、伝わるのは非二元性である。

この夜のミーティングでは、一人の女性が彼女が至った理解についていろいろな角度から話していました。おそらく、それを文字にしてみれば、それはラマナやパパジが話していたこととあまり変わらないような内容だったと思います。

ですが、その内容とは別に伝わってくる何かに相当な違和感を感じていました。

その後、別の質問者に対して、ルパートが上の最後のコメントをしたのですが、多分、あのときこれを聞いた多くの人は「ああ、やっぱりそうなんだな」と感じたのではないかと思います。

が、肝心の彼女は翌日からも同じような表現を続けていて、僕は途中で相当イライラしたりしましたが、そういう表現があったおかげで、沈黙や一瞬の表情が千のことを瞬間的に表すという表現が際立った対照をなしていることに気がつくこととなり、それはそれで面白かったです。

その5はこちら

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