目覚めるのは誰か? ルパート・スパイラ

ルパート・スパイラ(Rupert Spira)のウェブサイトからQ&Aを引き続き紹介します。

今日は「目覚めるのは誰か?」です。

24) Who Awakens?

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Q. もし人生のすべてが想像上の構造物あるいは白日夢であるならば、目覚めるとはどういうことでしょうか。

A. 人生のすべてが想像上の構造物ということではありません。想像上の構造物(思考、感覚、知覚といったもの)は真に永遠に生きている意識の中で現れ、その意識でつくられています。

Q. 目覚めるのは誰でしょうか。

A. 意識は常にすでに目覚めています。もしくはもっと正確に言うと、目覚めていることまたは気づいていることは意識の性質のひとつです。(存在と幸福は意識のほかの性質のうちの二つです)

この意識は、それは特定の身体に限定されたものなのだと想像する思考という形をとることがあります。それはあたかもあなたがリア王の衣装を着ることで、自分がアーナンダ(訳註: 質問者の名前、Anand)であることを忘れるようなものです。

この思考によって、意識はその無限の性質を忘れ、そのかわりに分離した存在=個人になってしまうように見えます。

この同一化が起こると、私たちの思考や感情や活動は、分離していて局部的で限定されているというこの信念・感覚から発生し、この信念を表現するものとなります。

私たちが自身の存在を忘れたときに、存在を自覚している状態に本来備わっている幸福が失われるために、同一化によって生まれるこの見かけ上の「人」は、果てしない不幸または探求の状態に置かれることになります。

別の言葉でいうと、不幸で、探し求めていて、本来の性質に目覚めたいと願っているのはこの見かけ上の「人」です。

しかしこの「人」は、その本当の正体(意識)が見かけの上で隠されているものです。

「人」は目覚めることはできません。なぜなら、それはそれを考えている思考としてのみ存在するからです。思考、幻想が目覚めることなどあるでしょうか?

リア王は目覚めることはできません。なぜならばリア王とはアーナンダが着ているただの衣装だからです。衣装が目覚めることができるでしょうか?

あなた(アーナンダ)はすでに目覚めています。あなた、ここに書かれた言葉を見ている意識であるそれは、すでに常に目覚めています。ただ、対象に夢中になってしまって、そのために見かけの上で本来の自己を忘れてしまっただけです。

必要なのは、もういちどそれ自身を思い出すことだけです。

あなたが目覚め(想起)と呼んでいるのは、自分の本来の性質を明確に理解することであり、その結果として分離した個人は存在しないということをはっきりと理解することです。

常に目覚めているそれはいつでも目覚めています。目覚めていないものは絶対に目覚めることはできません。

Q. 何に目覚めるのでしょうか?

A. それ自身に目覚めます。

別の言葉でいうと、見かけ上の「人」に起こる「目覚め」と呼ばれているものは、意識が常にそうであったようにただそうであることです。

ですから、目覚めというのは意識がその自己を直接認識すること、または思い出すことであると言えるかもしれません。アーナンダはその経験につけられた名前です。あなたはそれです。

ここに付け足してもいいと思われることは、ときに「目覚め」「悟り」「理解」と呼ばれること、常に突然起こる(ただ必ずしも瞬間的であるわけではありませんが)そのことには、ほとんどの場合、「自己認識」と呼んでもいいことが続いて起こります。自己認識においては、身体、精神、世界の経験が、明白で自己を知る意識の本質によって浸透され満たされていることが、徐々に理解されていきます。

ご承知の通り、あなたの名前は、自分が自己の本質に気づいている状態に固有の幸福と平安であることを思い出させるためにつけられたものです。この幸福、あなたの本当の性質は、あなたが眠っているとき、つまり自分は人なのだと想像しているときには隠されています。

あなたが永遠にそうであるそれとして目覚め続けていてください、アーナンダさん。

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衣装が目覚めることはない、というたとえは面白いと思いました。

また、目覚めの後に自己認識 (Self-Realization) というプロセスが続くという点は、彼がいつも指摘することで、これについてはアジャシャンティが一冊の本を出しているくらいですが(The End of Your World)、とても深いテーマなのだろうと思います。

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目覚めるのは誰か? ルパート・スパイラ」への2件のフィードバック

  1. ルパート・スパイラと言う人は、いままで全く知りませんでしたが、ヒロさんが訳されている記事はとても参考になり、面白いです。
    世界には色んな人がいますね。
    日本にいればほとんど入ってこない情報です。
    ヒロさんが紹介してくれるので、とてもありがたいです。
    今後もよろしくお願いします。

  2. アドヴァイタに限らずこの手の話を読んでいると知らず知らずに自分に役に立つ記述がないか探していることに気がつきます。

    そう、目覚める方法を探してしまっています。

    ただ、ここでも話されているように、この「人」(リア王)は目覚めることが出来ないと何度も何度も話されているにもかかわらずです。

    そして気がつくと、以前の記事「何かすべきことがあるのか? ルパート・スパイラ」の中の質問者と同じ状況にいる自分に気がつきます。

    このパラドックスのような状況を前にして、もがいているような気がします。

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