オルゴールの不思議

今年の春にハウステンボスでオルゴールの素晴らしい音色に出会ったことをきっかけに、その後三ヶ月ほどで、浜名湖オルゴールミュージアム、諏訪湖オルゴール博物館奏鳴館、伊豆オルゴール館を訪問し、様々なオルゴールに耳を傾けました。

もともとは僕はオートマタのような独特の雰囲気のあるものが好きで、その江戸川乱歩的な怪しさというか秘密めいた感じに惹かれていたので、浜名湖のオルゴールミュージアムに行った段階では、手紙を書くオートマタが見たいという思いがあっただけでした。

ところが、その浜名湖での演奏会の最後に実演されたSankyoのオルフェウスのディスクオルゴールの音色に衝撃を受けてしまいました。メカ的な面白さや独特の雰囲気というものではなく、音色というものを超えて伝わってくる何かにハートが震えるような体験をしました。浜名湖のミュージアムは遊園地の横からロープウェイで登るという場所で、しかも春休み中だったので実演会の客席は雑多なお客さんで満員状態、なかには話し声が止まらない方々もいたりして、環境的には理想的というものではありませんでした。それでも、そのオルゴールが鳴っていた時間は、まるでそこに天使が舞い降りたような神々しい時間になっていました。フィンドホーンのクルーニーカレッジで体験したサンクチュアリでのテーゼの時間の美しさに匹敵するものがありました。

その後、その体験の再現を求めて、諏訪と伊豆のオルゴールの実演に足を運んだのですが、そこまで素晴らしい体験はいまのところありません。期待が大きすぎるのか、自分の体調なのか、過去の体験に対する執着が感覚を鈍らせているのか、よくわかりません。

でも、浜名湖と他のオルゴール館との違いということでひとつはっきり思い浮かぶのは、実演のときのスタッフの方々の違いです。何がどう違うかというのは難しいのですが、いま思い出してみても浜名湖の時に説明していただいた女性スタッフだけが、心からの喜びとオルゴールへの愛情をまったく素直にそのまま表現されていたように感じます。それもあって、普段はしないのですが、実演デモを二回続けて体験したことで、件のオルゴールの音色に出会えたということもありました。

実演、操作する方の思いやあり方がオルゴールという自動演奏機械の音色にそこまで影響を与えるのかということについては、説明は全然できません。が、多分そういう要素が大きいのかなと感じています。

この点についてはまだ謎も多く興味もあるので、今後も機会があればオルゴール博物館で実演を体験してみたいと思っています。

ちなみに、先週末に行った伊豆オルゴール館では、ウッドストック社のウィンドチャイムに出会いました。売店で何種類ものウィンドチャイムの音色を体感しましたが、それぞれ全然異なる味わいがあって、とてもいいものだなと思いました。特にバッハやグレゴリオ風のものは天上界の調べという感じの振動が感じられ、うっとりしてしまうものでした。いつか、あんなウィンドチャイムの音色がぴったり似合うような家に住みたいなという感じでした。

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