2009年に感動した通訳ベスト3

去年(2009年)は、自分としては記録的に多くの講演会やセミナー、ワークショップに参加した年でした。そのいくつかが外国人によるものでした。

ということは、通訳の方が入っていたということになりますが、すごく印象に残っている方が3人いることをふと思い出したので、書いておこうと思いました。

まずは、トムさんです(フルネームは分かりません)。

2009年にサティシュ・クマールさんが来日して聖心女子大学で素晴らしい講演をされた際に通訳をつとめていました。外国の方なのですが、日本人以上に美しい日本語で簡潔に控えめに、そして的確に表現されていて、ひたすら感動しました。サティシュ・クマールさんはその日は難しい表現を使っていなかったので、英語でも比較的わかりやすいものだったのですが、トムさんの訳は日本の美しい文化や表現を思い出させてくれるもので、それがまたサティシュさんの話の内容とばっちり合っていて、なんとも言えない素敵な時間になっていました。

次に、渡邊雅子さんです。

2009年6月にフィンドホーンの体験週間に参加した際に通訳をされていて、初めて接しました。体験週間では、外国人のフォーカライザー(いわゆるリーダー)の言葉を日本語にするだけでなく、シェアリングの時間を中心に多数の参加者が微妙な表現で話す日本語を英語に訳すということが一週間続きます。その大変さとすごさは当時は自分のことで頭がいっぱいで全然気がつかなかったのですが、その後9月にフィンドホーンの英語で行われたプログラムに参加して初めて意識しました。言われていることを理解するだけでなく、リアルタイムで的確な表現で翻訳するということがいかに大変なことか、少しだけ分かった気がしました。フィンドホーンの文化、スコットランドの文化、他のヨーロッパの文化、そして日本やアジアの文化、そして見えない世界のこと、それぞれに造詣が深くないと不可能なすごい匠の技の恩恵をうけていたというわけです。そして、私すごいでしょ!というところが彼女は全然ないのが、また本当に素敵なところだなと思います。

最後にオープンセンスの丸山智恵子さんです。

昨年8月に初めてクリスティン・プライスのワークショップに参加したのですが、それを主催され、さらに通訳もつとめられていました。3日間のワークショップだったのですが、このときほど通訳という存在を意識しなかったことはありません。通常は、時間差があってシェアリングのときの言葉の流れが途切れてしまったり、講師の方の思考の流れも中断されてしまったり、通訳の方の価値観が微妙に反映してしまって意図が正確に伝わらなかったり、または微妙な感覚の話であれば通訳の方の知覚レベルを超えていればかなり曖昧か不正確な話になってしまったりします。が、そういうことがまるでなく、本当にクリスの話がそのまま流れ込んでくるという快感を味わうことができました。あれだけすごい通訳をしながら、その存在感を極限まで抑えるという技、というかあり方は他では見たことがなく、こんな仕事をする人がいるのか!と衝撃を受けました。

ということで、他にも素晴らしい通訳の方はいたような気もしますが、このお三方が圧倒的に印象に残っています。変な表現ですが、素敵な仕事って本当に素晴らしいものだなあと感じました。

感謝感謝です。

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